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むろむろ旅行記 <<むろむろ富士山に登る>>

これは2002年8月、むろむろ34歳の話。
8月22日に海水浴に行ったときの話なのだが・・・。
海に行く前に「ちょっと富士見を」と静岡まで足の伸ばしたが、曇りのためそれはかなわなかった。
また今度というわけでその日はロンリー海水浴だけだった。
後日、富士見を本格的にと思い、旅行雑誌「富士山るるぶ」を購入して読んだところ、
富士見より富士登山をメインにした雑誌だった。
「そうかぁ、見るんでなく登るというのもアリかもなぁ」
その雑誌は富士登山のことを詳しく初心者向けに書いてあった。
基礎知識、計画、準備から登山まで、まさに至れり尽せりであった。
”富士登山は初心者が多い、ビキナーでも登頂は充分可能である。”とあった。
プーの現在『何でもやろうキャンペーン期間中』のため、こうしてむろむろの 無謀な挑戦が始まった。

出発前

★むろむろ登山経験 それは5年前

私の登山経験は97年8月にさかのぼる。
今より5年前、むろむろは29才。ギリギリ20代。
北アルプス、長野県は八方尾根の唐松岳2,696Mに登頂したのだ。
本格登山はそれっきり、最初で最後だった。
そのときはまるっきりツレまかせ。
知識ゼロ、意欲ゼロ、興味ゼロだった。
トレッキングシューズ(登山用の分厚い靴)はその時に買ったっけ。
まあそれなりに苦労しつつも、さくっと登頂したっけな。
それとあまり天気がよくなかった。
8月なのに山の上ってこんなに寒いのか?と思った。
そんなカンジだった。


★富士登山の前準備 富士登山前にやったこと

・買い物
トレッキングシューズはあるので、リュックとカッパを買った。

・天気予報
なんと言っても天気が一番心配。
天気が良くなかったら行く意味がない、
富士登山の登山時期は7月下旬から8月中旬。
だからもう過ぎている。
毎日インターネットで天気をチェックした。
そして8月29日、30日にしようと28日の夕方に決定した。
こういうときはプーは便利、一人は便利である。

・トレーニング
8月26日に5年ぶりにトレッキングシューズを履いた。
そしてトレーニングというか戯れにウォーキングをしてみた。
3時間歩いてヘロヘロになった。
めちゃくちゃ疲れて、足の裏がヒリヒリした。
その3日後に富士登山になるのだが、実は足の裏は回復していなかったのだ。

・雑誌熟読
購入した旅行雑誌「富士山るるぶ」を一通り読んだ。

・計画
旅行雑誌「富士山るるぶ」を参考に計画を立てる。
登山口は「河口湖口・吉田口」とする。
登る入り口が4種類あるのだそうだ。
よくわかんないんだけど、人気があるルートだったんでここにした。
唯一の山梨県から入るルートである。(あと3つは静岡県から)

モデルプランは1泊2日、朝から行って山小屋に泊まり翌日登頂して下山する。
初心者におすすめだというコースなので。
まあ一応このコースで・・・。
山小屋に泊まるといっても、どこに?というのがある。まあ予約しなくていいか。

当然頂上まで行くと。
お鉢巡りもする。
(お鉢巡りとは、頂上の富士山噴火跡の回りをぐるりと巡るのだ。1時間10分かかるとか。)
ご来光はどっちでもいいや。
(ご来光とは山での日の出を見ることである。よくわからんが重要視されている。)

・荷物
旅行雑誌「富士山るるぶ」を参考に荷物の準備をする。
出発の30分前に準備した。
というか、準備が出来たから出掛けたのだが。
カッコはTシャツに長ズボン。
いつものオイラのフツーのカッコ。

8月29日(木)富士登山1日目

午前4:40出発。
一週間前の8月22日は海行ったんだったけなー、二週連続の旅行だよ、と思いつつ。

今回は東名ではなく、中央自動車道だ。
めざすは山梨県の河口湖IC。
首都高は4号線をゆく。

それなりに時間がかかったが、渋滞もなく、すいすい快適に行く。
眠くなきゃドライブもよい。

日が明けてからいきなりいい天気だ。いいねぇいいねぇ。
これはいい登山になりそうだ。
天気予報を先週(海の後)から毎日チェックして今日を選んだからねぇ。

中央道から富士山らしき山が見える。頭に雪がないがあれは富士山なのだろう。
あのてっぺんに行くのか、できるかな?

河口湖ICで降りる。
富士スバルラインという有料道路に乗る。
2,300円もとりやがって。

一合目、二合目、三合目、四合目、五合目、と着きました五合目。
ここまでは峠という程の急な上り坂ではなかった。

時間は7:40。
ここまで3時間で着いたホイ。
そう、富士山は五合目まで車かバスで行って、そこから登山するのが通常である。
駐車場はどうなっているのかとちょっと心配だったのだが、無料でちゃんと空いてた。

富士山 五合目から見た富士山。

五合目にはレストハウスや売店などが立ち並ぶ。

五合目は2,305m
富士山は3,778mなので半分以上の6割にもなる。

車でサクッとここまで来たので、2,000mもの高度にいるというカンジがしない。
えっと、高山病にならないためにも、ここでしばらく過ごすといいんだよな。
というわけでしばし五合目にいる。
五合目 五合目。

お土産屋がいくつもある。
そっか、ここで買っとけば荷物にならんかな。
絵ハガキ、B5くらいの富士の写真、水、お菓子、杖を買う。
そう、杖は必須アイテムなのだそうだ。
帽子も買おうかなと思ったが、わたしは頭がデカイゆえ帽子は似合わない。
帽子は買わない。

そして朝メシとしてハンバーガーを食す。
むしゃむしゃ。

展望台があったので、写真を撮ったり、ハンバーガー食ったので歯を磨いたり・・・。
ゆっくりしてしまったねー。
1時間もここにいた。
ゆっくりし過ぎたカンジである。
ちょっとした観光地である。

登山スタート 登山スタート。

いざ、出発である。
五合目でブラブラしてたからちょっと疲れてしまったな。
持って行く荷物を再確認する。

着替えの靴下、Tシャツ、パンツ、
上は寒いということで厚手のトレーナー、シャツ、パーカー、
タオル2、換えのハンカチ、ティッシュ、トイレットペーパー、軍手2、グラサン、
雨具、ビニール袋複数、
キンカン、バンドエイド、歯磨きセット、
五合目で買ったペットボトルの水とお菓子、
携帯電話、電子手帳、サイフ、デジカメ、予備のアルカリ電池、筆記用具、健康保険証、懐中電灯、そして「るるぶ富士山」
うむー、結構な荷物になってしまった。

靴下2枚はいて(靴擦れ防止のためだ)、
トレッキングシューズはいて(車の運転はスニーカーだった)、
顔に日焼けオイル塗って(先週海のときに使った日焼け用オイルである)、
そして右手にはである。
ポケットにはデジカメ

8:45に五合目をスタート。
ジャーン!! ついに登山開始である。

馬がいる。
馬で登る人もいるなあ。

リュックがしっくりこない。
背中にジャスト・フィットネスしない。
それに重い。重いわー。
ん?他の人を見るとそんなに重装備でないぞ。
ほぼ手ぶらな人もいる。
んんー?
そんなに重装備する必要ってないのか?
ひょっとしてオイラは準備万端過ぎた?
用意周到な性格が仇となったか?

スタートからかなり苦しい。
荷物の重さ、登り坂、足場の悪さ(山なんだからアタリマエ)がワタシを苦しめる。

ちょっと急なところを気合入れて登ったらもうグロッキー。
息が完全にあがってしまった。
リュック降ろして座り込んで休憩、呼吸を整える。
こんなんで大丈夫なん?
まだ始まったばっかりだよ。
前途多難である。

六合目 六合目。

9:15、六合目、2,390m。
スタートしてから30分。
六合目は山小屋はない。トイレもない。なにもない。
焼印もない。
焼印とは、杖に火ごてで「七合目」ってカンジで押してくれるのだ。
200円かかるけど、まあ記念になるから節目で押そうと思う。
五合目で買った杖には、すでに「五合目」と焼印が押されている。

ここ六合目で荷物を下ろし、腰を降ろしてかなりの時間休む。

七合目 七合目。

10:20、七号目、2,700m。
小屋が現れた。
小屋で休む。
おぉー、しんどー。
小屋で200円払い、焼印を押してもらう。
ペットボトルの水を買う。
350円、たかっ。

左膝がちょっと痛い。
実はワタシは左膝に古傷がある。
5年前に捻挫をして以来、膝に負担のかかるジョギングなどをすると、20分後くらいに痛むのだ。
接骨院に通って針治療をしたりもしたが、完治することはなかった。
やはり登山は膝に負担がかかるようだ。
ちょっと痛むね。

七合目から八合目はかなりの距離がある。
だが、小屋がたくさんある。
休みたいときにいつでも休める。
六合目から七合目は山小屋がなかった。

コツを見つけた。
大股で歩かない。
ひょいひょいあるかない。
ゆっくりゆっくり歩くのだ。
国会の牛歩戦術のように、わざとゆっくりゆっくり歩く。

八合目 八合目。

11:50、八合目到着、3,020m。
やっと八合目に着いた。
ついに三千米を越えた。
かなりしんどい。
休憩ばっかりしてた。
小屋がいっぱいあったからな。

カップラーメン食う。
600円だって、たっけー。
ペットボトル500円だ、たけー、こりゃガブガブ飲めねぇ。
まだ水はあるので、ペットボトルはまだ買わない。
節約しよう。
かなり長い休憩。

チョコを買って食った。
どろどろだけどうんめー。
一口チョコ10コくらいなのに300円。


岩場がキツイ。
膝により負担がかかる。

13:00。
かなり足痛い。
やばい痛さだ。

昨日見たテレビ、EEジャンプのソニンの568kmマラソン、ココリコ黄金伝説の1週間250kmマラソン伝説したアイドルなどのがんばっている彼女らに負けないようにがんばった。
わたしはがんばっている人がスキである。
いや、むしろソニンがスキである。
裸にエプロンはいいねぇ。でも以前からスキであった。

登山は膝に負担がかかる。
かなりの痛さだ。
針が刺さるよう。
くっそー。

杖を両手で持ち、左膝を曲げないように、右足だけで歩くように歩く。
小屋のベンチで休憩したときも、膝曲げるとすっげー痛かった。

本八合目 本八合目。

14:20、本八合目、3,400km。
なんだよ八合目って?
でもコースによっては、新七合目とか元七合目とかがあるらしい。

とにかくあと80分で頂上であるようだ。
しかし今のわたしではもっとかかるだろう。
頂上に着いてお鉢巡りで1時間10分、それもそれよりかかるだろう。
下山してここ本八合目に戻って30分。
うーん、これから行くと3時間以上かかって、ここに戻れるのは18時くらいになるな。
それよりもう膝が限界ですぅ。

というわけで、この本八合目の山小屋で宿を取ることにした。
15時前でお日様はカンカンで宿を取るにはまだまだ早いんだけど、もう限界です。
晩メシ、朝の弁当がついて7,350円ナリ。
頂上でご来光を拝む人は2時起床して頂上を目指すんだって。
ここ本八合目で来光を拝む人は4:30起床。
小屋の人が起こしてくれるそうで、当然後者を選ぶ。
でもたかが日の出のためにそんなに早く起きなきゃなんないの?と思う。

山小屋の寝室 山小屋の寝室。

寝室を案内される。
大2段ベット。
布団、枕がめちゃくちゃつまっているじゃん。
枕と枕がくっ付いている、布団と布団が重なり合っている。
これはキツイなー。
ギュウギュウ詰めにはならないよなぁ。

トイレもくざいし、洗面所なし、当然フロもない。

14:40という早い時間ということもあって、寝室にいるのはオイラと初老のおっさん二人だけだ。

まずオイラは歯を磨く。
500円のミネラルウォーターVolvic(ヴォルヴィック)で歯磨き。
贅沢な歯磨きだ。

靴下脱いで布団に横になる。
疲れた、メチャクチャ疲れた。ひと眠りしよう。

15:30、寝る。
起きる、16:45。

オイラの寝床は二段ベットの上の右の端ッコだ。
ひとつおいてとなりにオバさんがガサガサ荷物を整理している。
うるさいのう。
起きるか。

寒いのう。
日が暮れかかり、すっかり寒くなってきている。
とっくりトレーナーを着る。
トレーナー持って来てよかった。

起きて食堂に移動する。
食事は19時とお願いしたから、それまで2時間ほど時間がある。

ここではなんと携帯が使える。
Jフォンはギリギリ、docomoはちゃんと使えるのだそうだ。
メル友数人に「今富士山だよー」メールを打つ。
結構な作業であった。
わたしの携帯はJフォンなので小屋内では圏外になってしまう。
小屋で打って、小屋から外に出て送信する。
なんとか四苦八苦して数通全て送信。

本日の会計とレポの下書きをする。
でもかなり寒いなぁ、日が暮れると寒さ倍増だ。
今18:45。
ハラペコだ。

晩メシ。
カレーだった。
寝室でオイラ一人でメシ食う。
寝室には頂上ご来光に備えてか寝ている人あり、ぺちゃくちゃくっちゃべってるサークル(?)の集団ありだった。
外国人も多い。
持ち込みのメシ食っている人もいた。
カレーはうまかった。
ハラが減っていたからだろう。

20時消灯なのだそうだ。
寝室の明かりが消されるのだ。
20時ってオイ、まいったな。
寝れるかよっつーの。

オバさんすでに寝ている。
オバさんの寝床はオイラの寝床のすぐソバ、2つあけた隣。
他にもたくさん空いているのに・・・。
オイラはそのオバさんの足元をハイハイでまたいで自分の寝床に移動する。
荷物からバック、デジカメ、ハブラシなどを取り、またハイハイでオバさんをまたいで食堂に戻る。
食堂は24時間開いている。20時以降も起きている場合は食堂にいればよい。

夜景がキレイだ。
しかし函館の夜景ほどではない。
デジカメで撮ったが、たいしたことないのでここには載せない。

19:30。
他にすることないのう。

めっちゃ寒い。
火のある囲炉裏の前に陣取って、「富士山るるぶ」読んだり、書き物をしたりする。

することがないというのと、寒いというのと、食堂のイスは硬くて尻が痛いというので寝ることにした。
8:15には床に入る。
眠れる訳がない。

頭痛くなって来た。
熱もあるようだ。
熱があるのは日に焼けてしまったからか?
頭いてー、眠れねー。

夜中トイレに行きたくなった。
しかし、オイラは二段ベットの端ッコ。
まっくらでハイハイはタイヘンだなぁ。
ここはひとつ、階段を降りずに、ザブトンの山に降りよう。(画像「山小屋の寝室」参照)
おお、うまくいった。
これは今後のおしっこタイムが改善される。
その後も1回トイレに立つ。

やっぱり頭イテー。
頭に熱もあるようだ。
これは高山病?
高山障害の初期症状として、頭痛、不眠というのがあったな。
でも日中の登山時は全くそういう症状はなかったのに、寝る時になってなんでそういう症状が出るんだ?
ほとんど眠れなかった。
つらい一晩だった。
ハラは減ってしょうがないし。

2時には頂上でご来光のやつらがうるせーし。
出掛ける準備するのはいいけど、寝ている人もいるんだ、黙ってやれ!!


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